前回の記事ではキッチンの壁紙を掃除しました。
なかなか綺麗に汚れを落とせたので満足していましたが、今度は別部屋の天井の角にカビが生えているのを見つけてしまいました。。。
今回は油汚れではなくカビです。しかも表面にカビが生えているのではなく、シミになっているようで壁紙の色が変わってしまっています・・・
もちろん水拭きする程度では、まったく落ちません。。。この壁紙のカビは落とせるのでしょうか?
壁紙の頑固なカビを落とす洗剤
壁紙のカビを掃除する洗剤は、調べてみるといろいろありますね。
単純に雑巾で水拭きする方法から、お酢やクエン酸、セスキ炭酸ソーダや重曹を使う方法、メラミンスポンジで削り落とす方法など様々です。
しかし、前回キッチンの壁紙掃除した経験から、この頑固なカビには上記のような洗剤では厳しいと判断しました。
まずはやらないほうが良い方法
- 穀物酢などのお酢を使った掃除はNG
- ペンキなどの塗料を塗るのもNG
穀物酢などは、お酢の成分がカビの餌になってしまい逆効果のようです。それと、お酢では壁紙の頑固なカビを落とすには少し弱いと思います。また、ペンキの成分もカビの餌になるそうで逆に繁殖してしまうそうです。
カビを効率的に除去する塩素系洗剤
カビ掃除に適している塩素系洗剤は2つあります。成分はほとんど同じですが、違いを知ることで状況に合わせて効果的に活用できます。
軽いカビならカビキラーなどのカビ取り剤
カビ掃除の洗剤と言えば、カビキラーなどのカビ取り剤です。
お風呂掃除などによく使われる塩素系洗剤で、次亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムというカビに強い主成分が使われています。この成分の効果で、カビを効率よく除去することができます。
しかし、カビキラーは直接スプレーできるように、泡状になってカビに浸透しやすく改良されているので、カビに強い成分の次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムは薄められているんです。
そして、カビキラーよりカビに強い洗剤があるんです。
頑固なカビにはキッチンハイターやキッチンブリーチなどの漂白剤
カビキラーでは対処できないとき、カビのシミ(色素)まで漂白したい場合には、キッチンハイターやキッチンブリーチなどの漂白剤を使います。
この洗剤はキッチンで使う塩素系漂白剤ですが、基本的には水で薄めて使うようになっているので、原液はカビキラーより強力です。そしてカビ掃除に使える洗剤として有名です。
カビキラーもキッチンハイターにも入っているカビを殺菌漂白する成分の次亜塩素酸ナトリウムを比較すると下記のようになります。
- カビキラー 0.5%
- キッチンハイターやキッチンブリーチ 6%
単純に約10倍以上の差があります。殺菌力や漂白力ではキッチン用の漂白剤のほうが成分濃度が高いことから強力な洗浄力があります。しかも、わざわざカビ取り剤を購入するよりも、かなり安上がりです。
でも、壁紙に塩素系漂白剤を使用しても大丈夫なのでしょうか?次に使える場合と使えない場合について書いてありますので確認してください。
壁紙を掃除する前に必ず確認すること
掃除を始める前に、まずは材質や壁紙の色などを確認します。
壁紙(クロス)の材質がビニールクロスか確認する
壁紙掃除をする前に、壁紙(クロス)の材質を確認します。
材質によっては、変色してしまったり劣化してしまう可能性があるので注意が必要です。
確認することはビニールクロスなのか、紙クロスなのかです。基本的には壁紙は2種類あり、ほとんどの一般住宅にはビニールクロスが使われています。
今回はこのビニールクロスのカビ取り方法を実践します。
見分け方は、この記事で書いてあります。
※壁紙の種類
- ビニールクロス
- 紙クロス
見分けるのは外見だけでは、プロでも難しいそうです。ただ、賃貸の場合は、超高級マンション以外は、ほとんどが量産タイプのビニールクロスのようです。最近では、紙、布のクロスを一般住宅にも使用されることはほぼないそうです。
判断がつかない場合は、自宅の仕様書等で確認する、施工会社に問い合わせることで材質を確認する方法もあります。また水を弾くのはビニールクロス、水を吸い込むのは紙クロスという性質でも見分けることもできそうです。
壁紙の色が白系
今回の掃除方法は塩素系漂白剤を使います。漂白するので色が落ちてしまいます。白色の壁紙であれば問題ないのですが、白系以外のカラーや柄がある場合は漂白した部分が目立ってしまう可能性があります。
目立たないところで試してから実践する
変色してしまったり、壁紙が破れてしまったり、材質が劣化する可能性があるので必ず隅のほうでテストしたほうが良いです。
カビ取り剤、キッチンブリーチ、キッチンハイターなど、目立たないところに塗って問題がないか確認してください。
実践した壁紙のカビを落とす2つの掃除方法
カビ取り剤とキッチンブリーチの2つの洗剤を使ってカビ掃除をやってみました。準備する道具や手順、カビの落ち方の違いなどを紹介したいと思います。
まずはカビキラーでカビを落としてみる
それでは実際に試してみたカビ取り方法を紹介します。まずは手軽なカビキラーから試してみました。
準備する洗剤と道具
- カビキラーなどのカビ取り剤
- キッチンペーパー
- ラップ
- ゴム手袋
- 水拭きする雑巾などの布
- 脚立や椅子など、天井の作業ができる安定した台
- マスク、ゴーグルはあったほうが安全
カビ取りの手順
1、塩素系の薬剤を使うので、窓を開けるか換気扇を回すなど、まずは喚起をしましょう。
2、雑巾などで水拭きして、表面のカビやホコリを取り除く
3、カビ取り剤をスプレーする
ゴム手袋をして雑巾で下側を抑えて壁に垂れないようにします。多すぎるとダメですが、少ない過ぎると効果がないので、しっかりとカビを除去したい部分にスプレーします。
4、キッチンペーパーを貼り付ける。
キッチンペーパーは前もってカビ部分の大きさにハサミで切っておくとスムーズです。しっかりとカビに薬剤が浸透するように、ゴム手袋をして空気が入らないようにペタッと貼り付けます。
5、ラップをして30分~1時間ほど放置
キッチンペーパーの上からラップをして密封することで、薬剤が乾燥しないようにします。
6、水拭きする
ラップとキッチンペーパーを外して水拭きします。薬剤の拭き残しがあると壁紙が変色したりする可能性もあるので、軽く絞った雑巾でしっかりと水拭きします。
・カビ取り前
・カビ取り後
1回では微妙だったので2回しましたが、カビのシミがまだまだ残っています。
キッチンブリーチで残ったカビを除去する
カビ取り剤だけでは落とせなかった部分にキッチンブリーチを使ってみました。いきなり原液はちょっと怖かったので、キッチンブリーチを水で薄めて使いました。
準備する洗剤と道具
※キッチンブリーチとスプレーボトル以外は、カビ取り剤の準備と同じです
- キッチンブリーチ (スーパーで65円)
- スプレーボトル(霧吹き)
- キッチンペーパー
- ラップ
- ゴム手袋
- 水拭きする雑巾などの布
- 脚立や椅子など、天井の作業ができる安定した台
- マスク、ゴーグルはあったほうが安全
カビ取りの手順
1、キッチンブリーチをスプレーする準備
スプレーボトルに水を入れて、そこへキッチンブリーチをキャップに1杯程度入れます。
今回は、壁紙の隅だけなので水は少量にしました。また、あまり水を入れすぎると薬剤が薄くなってしまうので、濃い目にしたほうが良いと思います。目安は、水とキッチンブリーチの割合が、2対1くらいにしました。
2、キッチンブリーチをスプレーする
ゴム手袋をして雑巾で下側を抑えて壁に垂れないようにします。多すぎるとダメですが、少ない過ぎると効果がないので、しっかりとカビを除去したい部分にスプレーします。
3、キッチンペーパーを貼り付ける。
キッチンペーパーはカビ部分の大きさに合わせてハサミで切っておきます。
4、ラップをして1時間ほど放置
時間はあまり長くしないほうが良いと思いますが、30分ほど経過したところで確認するとまだ残っていたので、追加でスプレーして合計1時間ほど置きました。
5、水拭きする
ラップとキッチンペーパーを外して水拭きします。薬剤の拭き残しがあると壁紙が変色するのでしっかり拭き取ります。
・キッチンブリーチの前
・キッチンブリーチの後
さらにカビの色素は薄くなりましたが、まだ残っています。
最終手段、キッチンブリーチ原液でシミまで漂白
これが一番効果があると思うのですが、強力な薬剤なので白くなり過ぎてしまったりとリスクがあるので、最後の手段として残していました。もうこれで落とせないなら諦めるしかないです。。。
準備する洗剤と道具
- キッチンブリーチ
- キッチンペーパー
- ラップ
- ゴム手袋
- 水拭きする雑巾などの布
- 脚立や椅子など、天井の作業ができる安定した台
- マスク、ゴーグルはあったほうが安全
カビ取りの手順
1、キッチンペーパーにブリーチ原液をつける
床に垂れてしまうと大変なので、小さな入れ物などにブリーチを少し入れて、そこにキッチンペーパーを浸すか、洗面台などで作業したほうが良いと思います。
キッチンペーパーを2つ折りにして、ポタポタと垂れない程度に原液を吸わせます。※必ずゴム手袋をして皮膚に直接つかないように注意してください。
2、キッチンペーパーを貼り付ける
ペタッと水分で張り付くので、空気が入らないようにカビにしっかりと当てます。
3、ラップをして15分~30分ほど放置
原液はかなり強力だと思うので、時間はあまり置かないほうが良いと思います。今回は20分ほどにしました。
4、水拭きする
ラップとキッチンペーパーを外して水拭きします。薬剤の拭き残しがあると壁紙が変色するのでしっかり拭き取ります。
・キッチンブリーチ原液の前
・キッチンブリーチ原液の後
かなり落とせました。近くで見ると少しシミは残っていますが、確実に薄くなっています。離れて見るとほとんどわからないくらいに目立たなくなりました。
もう一回くらい、時間を長めにやってみても良いかもしれませんね。
最後にエタノールで除菌してカビ予防
カビの根を落とすことができたら、エタノールスプレーで除菌することで繁殖を抑えることができます。
エタノールでは、カビ取りや漂白はできないのでカビ予防対策として使います。定期的に殺菌して湿気がたまらないように定期的に喚起することでカビ対策となります。
頑固な壁紙のカビを掃除する方法まとめ
今回の場合は、最初からキッチンブリーチ原液でやったほうが早かったかもしれません。
カビが表面だけではなくシミのようになってしまっているなら、最初からキッチンブリーチ原液で殺菌漂白することをオススメします。
表面だけの軽いカビならカビ取り剤で除去して、それでもカビのシミが残る場合は、キッチンブリーチかキッチンハイターの原液という方法が良いと思います。
また、キッチンブリーチやキッチンハイターを水で薄める方法は、効果はありますが時間がかかります。壁紙の変色を確認しながら慎重に作業したい場合はオススメです。